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【工藤耀日美術館(クドウテルヒ)】
山梨県…といっても感覚的には、山向こうは『清里』だし、もうすぐ長野との県境なんじゃないかと思うくらいの北部
山梨県北杜市須玉神戸(ごうど)の限界集落の高台に、現在では廃校となっている『増富中学校』の木造校舎がひっそりと佇んでいる
今から19年前の平成16年3月廃校となったその校舎を借り受け、『元職員室』を生活スペースとし、保健室にあったベッドで眠り、自炊の調理器具は学校に残されていたものを使い、アトリエを築き
木造校舎・体育館を10年~15年の歳月をかけ廊下から教室・体育館に至るまでをフル活用した『美術館』として運用されています
ので、館内の案内も作者である工藤氏ご本人!
(最初は、こんなご高齢のおじいさんがなぜ一人でこんな場所の管理を任されてるんだ?お気の毒に…と思っていたのですが、作品を案内されていくその口ぶりに『…まじか!本人かよっ!(; ・`д・´)』と途中で気づいたのは内緒ですw)
ゴッホの絵に感銘を受け武蔵野美大油絵科を卒業し、その後水墨画の勉強の為18年間中国仙人の里黄山に住み込み中国の美術館で初の日本人個展を開き、CCTV(中国中央テレビ)で工藤氏の10年間をドキュメンタリー番組として放送される程の著名人となり、【工藤耀日美術館】にも収蔵されているが2001年北京オリンピック開催の折にはオリンピック曼荼羅を寄贈するなど
画家として大成功を収めています
しかし父親の遺言で『(工藤さんの)母を頼む』と言われており、高齢になっていた母の元(日本)へ戻り活動をする事とした工藤氏
本名を『工藤賢司』と仰いますが、画家名を『耀日(てるひ)』と改め、廃校の美術館で作画に取り組んでいらっしゃいます
1939年生まれということなので御年84歳
主に武田信玄や神話・天女、水垣山や神代桜などをモチーフとした作品を描き、その躍動感や画から伝わる生命力や神秘性は廃校の情景も相まって素晴らしい景観を生み出している
【工藤耀日美術館】の事を知ったのは、山梨で古民家カフェを手作り中のフォロワー様からの情報で、雪の心配がない暖かい時期を待って行ってみました🐈
場所・アクセス
『天空の美術館』と呼ばれる通り、結構山の中に入り限界集落から外れたつづら折りの急な坂道を登っていった先の小山の頂上に位置しています
学校は昭和31年に建てられていて今は廃校となっていますが、神戸の集落の子供たちは毎日この坂道を昇り降りして学校に通っていたんですね
静岡県からのルートとしては、国道139号線を精進湖で358号線に乗り換え、中央道で『須玉IC』まで
後は県道604号線・601号線・23号線と乗り換え、『みずがき湖』の『塩川ダム』手前で610号線を左折
集落の入口付近にある坂道を登ってつづら折りの道を進んでいくと、高台の頂上に校庭と校舎があります
校庭の方は進入不可になっているので、左手に回って体育館側へ着くようにします
まだ桜の時期では無かったのですが、きっと桜が咲いたら眺めのいい素敵な場所なんだろうな~
駐車場
駐車場は『体育館』と思しき建物の横に4~5台ほど停められる場所がありますのでそこへ停めます
一度間違って『校庭』の方へ行ってしまい、鎖がかかっていて入れなかったので『まさか、休館?』と思い確認の電話をいれた為か
工藤氏が入口で出迎えて下さいました
料金とシステム
入館料は1000円
校舎内に入りますが、土足でOK
体育館の方は靴を脱ぎますが、床にカーペットが敷き詰められているので上履きは要りませんでした
美術館施設としては『木造2階建て校舎内』『体育館』の2か所となっており、まずは『校舎』の方から案内されました
館内・作品の撮影はOKとの事!👀
(; ・`д・´)そんな美術館初めて!
とりあえず、入口で迎える大きな屏風に描かれた作品に圧倒されます
施設1(木造校舎)
『美術館』に収蔵されている作品を1枚1枚ご紹介しても仕方ないので、私が気に入った作品と校舎内の風景をご紹介します
中でも、山梨県北杜市の樹齢2000年、日本最古で最大級の桜と言われている『神代桜』
を題材とした作品が多く
桜を目の前にして現地で描いた作品
戻って来てから再び描いた作品など見比べると面白いです
また、ご本人からその時の状況なども伺えるのでそういった環境もまた他の美術館とは一線を画し、作品をリアルに日常に感じることができます
木造校舎内見学の最後はアトリエ
そこから外の連絡通路を渡って、体育館の女神館へ見学場所を移します
施設2(体育館|女神館)
体育館内は床一面にマットが敷かれ、そこかしこに『描いていた跡』が残っています
正面ステージには『神代桜』
天井中央の黄金の龍はチケットの題材にもなっている大作で圧巻です
四方には神獣(玄武・白虎・朱雀・青龍)が描かれており、見上げながらじっくりと見て回るといつまでもそこにいられるような感じがします
工藤氏曰く、可動式の板を作成してありそこに寝転んで蹴りながら天井をみてまわるのがお勧めとか
(ご本人が実演して下さいましたw)
体育館床隅には、この大作の詳細がかかれており
10年の歳月をかけた制作時にその時々聴いていたクラッシックなども記載されています
工藤氏も決して若くはないご年齢でいらっしゃるし、没後はこの美術館はどんな位置づけになっていくんだろう?
そんな心配が頭に過ぎりながらも、ご存命のうちにこの作品と工藤氏ご本人にお逢いできたことは私の人生に於いて素晴らしい体験となりました
ヾ(=゚・゚=)ノニャン♪
施設のデーター
【工藤耀日美術館】
山梨県北杜市須玉町小尾1448
電話:0551‐45‐0042
開場時間)10:00~17:00
閉館日)月曜日
入館料)2023年3月現在1000円
駐車場)あり(※無料)
詳しくは公式HP【工藤耀日美術館】にてチェック⇐
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